- P7 M30は何時も作業机に設置している訳ではなく,必要な時に引っ張り出してくる.彫刻で使用しているLightBurnもそうなのだが,使い方を忘れてしまっている.レーザー彫刻機は危険なデバイスであるので緊急時の対策が必要である
- 高出力な上位機種となると,ほぼほぼ緊急停止スイッチが装備されている.残念ながらP7 M30にはない.緊急時は電源スイッチを押してパワーOFFで対応していた
- 最近2件のミスがあり,電源断した.本機の電源スイッチはハッキリ言って押しにくい.間違って押されないようにする仕様なのだろう.これではいけないと緊急停止スイッチを付けることにした
- ミスはLightBurnの彫刻開始ボタンをクリックする前に,レーザーモジュールを原点移動する必要があるわけだがそれを良く忘れてしまう.前の彫刻が終わってレーザーモジュールを向こうヘ移動しておくが,その位置でレーザー照射が始まってしまうという凡ミスである
- しかし重大なトラブルにつながるものなので,自分を信ぜずにフェールセーフを用意しておくのは大事である
- 仕様としては,電源アダプターから出力されるDC12Vラインに緊急停止用のスイッチを割り込ませることにした.あらかじめ装備されている機種の方法は不明だが,方法としてはDC側か,AC側の切断の2択(信号断や停止コマンドの可能もありか?)である.制御基板に専用の回路があればいいのだが調べるつもりもないし,とりあえず緊急時に全機能を停止できればいいと思っている
- レーザー照射を止めるのは勿論だが,レーザーモジュールも即,停止させたい.ホームポジションにモジュールを移動させずにスタートすると,あらぬ位置から照射が始まってしまう.ベースとして板を設置してあるので作業机を焼いてしまうことはないのだが,やはりヒヤッとする
- DCラインにノーマルクローズのスイッチを割り込ませるだけなので,工作は楽である.この用途のスイッチがAmazonでたくさん見つけることができる.本機の電源アダプターは5Aなので定格5Aのものを選定した.本来は安全率を見込んでもっと大きな定格電流のものを選定すべきとは思うのだが,隙間スペースに設置するため小さいサイズのものを選定した.そしてやっぱりマッシュルーム型で作りたい
- その商品はこちら.質感,動作フィーリングともにかなり良い.2つで¥1,699はお買い得である
- Geminiでレーザー彫刻機の緊急停止スイッチについて質問してみたのだが,その回答でちょっと気になる事があった.DC切断が確実だが,レーザー彫刻機がそれに対応していない場合はメカニカルに故障する可能性がある事を指摘されていた.もっともな指摘である
- しかし,更に素晴らしい,背中を押してくれる記述があった.緊急事態なのだから,迷わず押しましょう!と.もっとも至極である
- 例によって筐体は3Dプリンターで製作した.緊急停止スイッチ用,入力DCジャック用そして出力電線用の穴をを設ける.出力電線は手持ちの赤黒の0.75sq を使用.少し小さめの穴として,抜けにくくした.上面をきれいにしたいので上面がビルドプレートになるように印刷した
- 最近はこの方法を使うことが多い.底面にはM3皿ビスの穴を造形して,筐体側にメネジを造形する.M3タップでネジ山をさらって完成.ケースの大きさや,用途によって底版の固定方法を変えている.今回のような力が加わらない場合はM3ビスで十分だと思われる.底版の厚さでビスの長さを変えられるよう皿ビスセットを持っていると重宝する
- DC電線コネクタはいつもこれを使っている.長さを調整して上記電線で延長した.2回この商品を購入しているがなぜかメス側が残ってしまう
- 筐体はベースの板にM4ユリアネジで固定するようにした.収納時に邪魔になるので着脱が容易である必要があるからである.ベース板へはM4の鬼目ナットを取り付けた.はじめ失敗したので,撤去したのだが,そのままではさすがにみっともないのでタイトボンド3にフィラーを混ぜたものを充填,乾燥後ヤスリがけで整えておいた.使用したフィラーは相当前にバルサ飛行機を作っていた頃のものを使った.バルサの板をヤスリがけして出てくる削片のようなものである.接着剤が硬化してくるとう少し痩せるので多めに充填して,サンドペーパーで調整する
- フィラーについてであるが,今回は木工なので木質のフィラーを使ったが,マイクロバルーン (CL-14)も所有しているがこれはエポキシに混入し,パテのようにして使うことができるものである.硬化後はサクサク削れて超使いやすい.Amazonでは販売終了で,同様のものとしてOK模型 ウルトラマイクロバルーンがある.持っていて損はない
- ネジ止め部は位置や形状から,どうしてサポート材が必要となるので,いつものようにぐじゃぐじゃ造形である.大きめのユリアネジで見えにくくしてごまかした^^;
- 仕組み的には単純そのものなので,誤配線がないように慎重にチェックした
- 入力は電源アダプターから,出力はこのDCプラグとした.これをP7 M30本体に接続する
- いきなり実戦は怖いので,テスターつないでチェックしたところ問題ない.まあ当たり前なのだが
- イザ実戦! ちゃんとレーザー照射とモジュール移動は停止した.見た目も操作感も合格である
- 押されないことを祈る!!





