- おもちゃ旋盤をネッ卜検索すると,極めて少数だが改造されておられる先達がいらっしゃるようである
- その中で見られる改造の一つは,送りハンドルに関するもの
- 送りハンドルは往復台に2つ,心押し台に1つある.心押し台はしっかりした造りの製品に換装してあるのでガタがなく問題ないが,往復台はいずれもシャフトの軸方向と回転方向にガタがある.遊びとはいえない大きさである
- 往復台や心押し台を動かないように押さえる状態でハンドルを回すと結構なガタ付きがある.汎用旋盤では仕様として遊び(バックラッシュ)が設けてあるようだが,本旋盤は仕様で設けた遊びといえないレベルである
- シャフトにDカットが施され,ハンドル中心の穴の形態もそれに合うような形なのだがルーズフィットなのである
- そこでシャフトのDカット平坦部にφ3mmのイモネジが当たる加工をする
- まずは下穴でφ2.5mmをハンドルの赤い部分に開ける.この穴あけが難しい.
- そこでハンドルを固定するための治具を3Dプリンター作った.開ける位置の目安は”0.5″とした
- 次いでM3のタップを切る.これらの加工はお約束のnanoボール盤を使う
- イモネジセットで良さそうな長さの物を選択する
- 3Dプリンタ印刷用データです.Fusion360でモデリング
- ファイル形式は3MF形式.ZIP形式で圧縮してあります
- ハンドルを固定するための治具です
- 再配布禁止です.ご使用は自己責任で ^^;
- ハンドルとシャフトはM4のナイロンナットで固定される.軸方向のガタを取るには締め込んでいけばいいのだが,動きがしぶくなる
- そこでスラストベアリングをハンドル内に埋め込む加工を行う
- 言うは易く行うは難し!
- ベアリングの直径は9mmなので,このドリルを使い9.5mmの穴をあけることになる.この穴を既存の穴と同心円で開ける必要があるのだが,ボール盤では困難である
- 多少ずれるのは覚悟で穴けていく.案の定ズレまくる.しかし使用上大きな問題はなかった
- ドリルの先端はエンドミルとは違って角度がついている.従って皿穴の形状となってしまうが,これも問題はないようである
- 画像の順番でワッシャとスラストベアリングをシャフトに通してハンドルをM4ナイロンナットで固定する
ナイロンナットは,近所のホームセンターで購入した - ガタが消えて,渋くならないような位置まで締めこむ